ヒルクライムでは、あまりのしんどさに呼吸が浅くなってしまいがちです。ですが、実は浅くて早い呼吸では、しっかりと酸素を肺に送ることができていないため、パフォーマンスが低下していってしまいます。
そもそも人間は呼吸した際に全ての空気を肺に送れているわけではないんです。というのも、死腔量といって1回の呼吸の内で約150ml程度の空気は肺にいっていないんですよね。
例えば、日本人の成人した男性なら、1分間に16回呼吸して、1回息したときに肺に送る空気の量は400~500mlほどだと言われていますが、この内の実際に肺に届いているのは150mlを差し引いた量なので、実際には250~350程度の空気が肺に届いているということになります。
これが仮に1回の呼吸で200ml程度の浅い呼吸だった場合、実際には50mlしか肺に届いていないことになってしまいます。1分間に20回と速い呼吸だったとしても1000ml程度の空気しか肺に送れていないということになってしまいます。おわかりのように、これは通常の呼吸で取りこんでいる空気の3回程度ということになります。
まあこれはかなり極端な話ではありますが、しんどい → 呼吸が速く浅くなる → 酸欠になる ってことにならないようにするためには、浅い呼吸ではなく、深い呼吸を意識して1回の呼吸で多くの空気を取りこむ必要があるわけです。
目次
呼吸筋を鍛えることで多くの空気を取りこむ呼吸が可能
深い呼吸をすれば多くの空気を肺に送れるのでパフォーマンスを維持しやすい、って言うのは簡単ですが、実際に高負荷のトレーニングをおこなっているときに深い呼吸をするのはなかなか難しいですよね。
トレーニング時にも深い呼吸をするためには、呼吸をするために使っている筋肉である「呼吸筋」を鍛える必要があります。
呼吸筋には、横隔膜、内肋間筋、外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋など多くの種類があります。いったいどうやってこんなマニアックなところ鍛えたらいいんだと調べてみたところ、すごく効率よく呼吸筋を鍛えれる器具がありました!
呼吸筋トレーニング器具『POWERbreathe(パワーブリーズ) 』
パワーブリーズは腹筋、背筋、横隔膜を強化する肺機能強化器具です。世界各国の様々なアスリートたちがこの器具を使って呼吸筋を鍛えることで、自身のパフォーマンスを向上させることに成功しているそうで、イギリスの自転車選手やボート競技選手などはパワーブリーズを活用し、タイムを4.6%も縮めることに成功してるんだとか!
パワーブリーズでの呼吸筋トレーニングは特に難しいことはないようで、この器具を使って1日2回30呼吸するだけ、それだけで呼吸筋を強化することができるのだとか。
パワーブリーズのwebサイトで確認してみると、軽負荷から重負荷タイプものまでけっこう用途に合わせて種類があるみたいです。
パワーブリーズ プラス ウェルネスタイプ(軽負荷)
このタイプが一番負荷が軽いタイプみたいです。そもそもパワーブリーズ自体がアスリートだけに向けたものではないようでして、このウェルネスタイプは、呼吸筋肉強化での体質改善を目的としていて、中・高齢者や運動不足ぎみの人、息切れしやすい人など全ての人におすすめしているタイプみたいです。
パワーブリーズ プラス フィットネスタイプ(中負荷)
こちらのタイプはがっつりアスリートではないけど、週末にやってるレベルのスポーツや運動のパフォーマンスを向上したい人向けといったところのようです。ま、要は私のような週末サイクリストがたまのヒルクライムでひぃひぃ言うてるくらいなら、このタイプってことでしょうかね。
ジョギング、トレッキング、マシントレーニング、スイミング、登山、サイクリング、ダンスなどのパフォーマンスを上げたい人はこのタイプを使ってみるといいみたいです。
パワーブリーズ プラス スポーツタイプ(重負荷)
このタイプは、本気でスポーツのパフォーマンスを向上させたいと思っている人向けですね。負荷が高いため、体力に自信があり、体格ができている、すでにスポーツをしている競技選手におすすめです。
週末サイクリストでも、私と違ってけこう走り込んでいるような人は、こちらを使用してみていもいいかもしれないですね。
まとめ
多くのスポーツ選手の間ではすでに、呼吸筋を鍛えるということは認知されていることのようだったんですが、普段そこまでスポーツをしない私にとっては、呼吸筋を鍛えることでパフォーマンスを向上させるというのは、考えてもみなかったことなのでとてもびっくりしました。
苦しい筋トレとかじゃなくて、1日2回30呼吸するだけって言うのが素晴らしいじゃないですか!そんなんで、ヒルクライムで呼吸が安定するんだったらこの選択肢はアリな気がします。
ちなみに呼吸筋はこういった器具を使わなくても、ストレッチなどである程度鍛えることはできるみたいですね。おそらく軽負荷くらいの効果はストレッチでも出せるのかもしれないですね。一度そういったストレッチを試してみて、効果を実感できてからこういった専用器具を使ってみてもいいかもしれないですね。