初心者がビンディングペダルを1年使って感じたメリットとデメリット

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ペダルをフラットペダルからビンディングペダルに変えて、1年以上が経ちました。その間、ポタリングもしましたし、ロングライドもしましたし、ヒルクライムもしました。

買う前はビンディングが原因でコケるとか事故るとかいろいろな情報を見てかなり不安だったんですが、実際に使ってみると思っていたよりも全然使いやすかったのでビンディングに変えてよかったと思っています。

ただ、もちろんいいことばかりではありません。ネットでビンディングペダルのことを調べるとけっこうアンチな方も多いですが、そういった方が危惧しているようなことも実際に起こりえるでしょうし、ロードバイクに乗ってるんだったら絶対にビンディングペダルだよ!って感じには私はならないです。

そこで今回は1年以上使ってみて私が感じたメリットとデメリットについて書いていきたいと思います。

目次

デメリット要素

絶対にこける

まず、ほとんどの方が心配しているのが、ビンディングが外れなくて落車するんじゃないかってことだと思います。

結論から言うと、絶対こけます。

ビンディングペダルって、 ペダルからシューズを外すには足首をひねるようにするんですよね。止まっている状態でこの動作をやってみると思ってたよりも難しくなくて、案外簡単に外すことができるんだなぁと思ったりするんですが、これがとっさの時にはなかなかできないんです。

”とっさの時”はいろいろありますが、初心者やってしまいがちなのは、ビンディングペダルだったってことを忘れてて止まるときにビンディング外せなくて立ちごけ。これです。

とはいえ、ビンディングが外せなくて落車するシチュエーションのほとんどは止まっているときか、徐行に近いスピードのときなのでほとんど大きな事故につながることはありません。とりあえず車道側にだけはコケないように気を付けてるようにしておけばそこまでひどいケガをすることはまずないでしょう。あとは体で覚えましょう。

倍の力でペダルが回せる、わけではない

弱虫ペダルで手嶋パイセンが、「いままでの倍の力でペダルを回せる (`・ω・´)キリッ」みたいなことを言うてましたが、実際にはそんなことはありません。

たしかにフラットペダルでやりにくい引き足の力を使えるというのは非常に大きいんですが、ペダルを踏む力 + 引く力 っていう単純な方程式にはなりません。ビンディングペダルにすることで巡航スピードはたしかに少し上がるんですが、これは足が固定されたことでペダリングが効率よくできるようになったことによるものだと思います。

なので、単純にスピードアップを期待してビンディングペダルにするとちょっとガッカリするかもしれないですね。

街乗りでは重要ではない。むしろ必要ない

ペダルに足が固定されている状態というのは本当にペダリングが安定するので、走っているとめちゃめちゃ楽なんですが、止まるときにはどうしてもビンディングを外す必要があるので、それを頻繁にしなければならない市街地などでは非常に面倒くさいです。

あと街乗りでは、先ほど記述した”とっさの時”の状況が多くなるのもやっかいです。私は大阪によく自転車で行きますが、もう人が多いところではほとんどビンディングを外しています。

もしも街乗りがメイン、もしくは街乗りしかしないという方がビンディングペダルの購入を検討されているのであれば、フラットペダルのほうが快適かもしれないですね。

やっぱり歩きにくい

ビンディングペダルを使うためには、専用のビンディングシューズが必要になりますが、このシューズの底にはクリートというペダルとシューズをくっ付けるための金具を取り付ける必要があります。

クリートは取り付けると、ほとんどのシューズで靴底から出っ張った状態になってしまうので、歩くときにかなり邪魔になります。

MTB用のSPDビンディングシューズであれば、普通のスニーカーのようなデザインのビンディングシューズもあるんですが、一般的なビンディングシューズと比べると歩きやすいってだけで、やっぱり長時間歩くとかは向いていません。

私が使っているビンディングシューズもなるべく歩きやすいデザインのものにしていますが、歩くとカチャカチャと金具が地面に当たって邪魔くさいです。それでもロードバイク用のSPD-SLタイプのビンディングに比べたらかなりマシだと思いますので、歩くことを想定しているのであればSPDタイプで歩きやすそうなものを選択しておいたほうがい無難です。

おすすめはシマノから出ている「クリッカー」というモデルです。見た目もほとんどスニーカーなので初心者の最初の一足には最適かもしれません。

※2017年には「クリッカー」は「ナイロンシャンクプレートソール」というタイプに変わったみたいです。

メリット要素

ペダリングが安定する

足がペダルに固定されると、驚くほどペダリングが安定します。フラットペダルだとペダルの同じ箇所に足がずっとあるということはないので、踏んだときに毎回微妙に力が分散してしまう感じになるんですが、ビンディングペダルだとつねに同じ箇所でペダルを回せるのでとても楽に感じます。

街乗りなど短い距離を走るときにはあまりその恩恵を感じることは少ないのですが、50km以上走ると固定してペダリングできるというだけでかなり走りも安定しますし、疲れにくくなります。

ヒルクライムもダウンヒルも安定するようになる

個人的にビンディングを変えてもっとも効果を感じたのがヒルクライムをしたときです。

ロードバイクのペダルは踏むんじゃなくて回すんだって誰かが言うてましたが、平地だとフラペでもなんとなく回すようにペダリングできますが、坂だとペダルが重すぎて全然無理になります。(少なくとも私は無理です)

ですが、ビンディングペダルだと引く力でもペダルを回すことができるので、フラットペダルのときに使っていた筋肉と違う筋肉を使えてその分楽にペダリングできるようになります。

また、ダウンヒルのときもビンディングの方がフラペより安定します。どこの山や峠も別に自転車のことを考えて道路舗装しているわけではないのでけっこうガタガタだったりしますし、傾斜がきつい山だと減速帯という車がスピードを出しにくくするために帯状に段差を設けているところがあります。

こういったガタガタの道は登りでもうっとうしいんですが、下りだとめちゃめちゃ車体が揺れるので恐怖しかありません。フラペだとペダルに足を乗せておくこと自体ができないような状態になるので、ハンドルを握った両手とサドルに乗せてるケツの二点でバランスをとりながらまあまあのスピードで降っていかなくてはならなくなります。

私は最初フラペでダウンヒルした際に本当に怖くてもう二度と登らないでおこうと思ったくらいでしたが、ビンディングペダルにして同じところをダウンヒルしたら全然怖くなかったのが衝撃的でした。

ヒルクライムが好きでフラペを使っているという方はぜひビンディングにしてみてください。もっとも危険なダウンヒルでの落車のリスクを大幅に下げることができると思います。

まとめ

なんかこうやってまとめてみると、デメリットのほうが多いように感じてしましますが、正直なところ効率よくペダリングができるようになるというメリット以外はデメリットしかないと思います。

ビンディングペダルのデメリット部分には大きな事故につながってしまうかもしれないものも含まれていますし、足が固定されてしまうということは非常に危険なことなんだと思います。

ただ、それでも状況によっては逆にビンディングのほうが安全にサイクリングすることができることもありますし、なによりもビンディングのほうが乗っていて楽しいんですよね。

初心者の方はいきなり本格的なビンディングペダルを使うのではなく、まずは片面がフラットペダルになっているようなタイプのビンディングペダルを使ってみて感触を確かめてみてはいかがでしょうか。

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